NVIDIA® が、2019年1月7日に新たに GPU NVIDIA® RTX 20 シリーズの新製品として「NVIDIA® GeForce RTX 2060」を発表し、続々と 3rd Party から同モデルを搭載した新製品が発表、リリースされていっています。
そんな発表前に急遽、私物の Windows PC の電源故障とともに GPU(グラフィックボード)も古くなってきていたため、新調しました。今回は、そんな NVIDI® GeForce GTX 560 から NVIDIA® GeForce RTX 2070 に換装してみたので結果を簡単レビュー。
なお、換装した Windows PC のスペックは下記構成になります。
- OS:Windows 10 Home
- CPU:Intel® Core® i7 2600
- GPU:NVIDI® GeForce GTX 560
- RAM:DDR3 PC3 – 10600U – 9 4GB x 4
- ストレージ:Western Digital 2TB HDD
古い BTO PC で RAM(メモリ)以外はいじっていなかったため、OS(Windows 7 Home)自体も HDD の中に入っているというレガシーなスペックの PC となっています。起動だけでストレス MAX になっています。
1.長所と短所
1.長所
- 1.FINAL FANTASY XIV クラスなら最高品質でも「非常に快適」なスコアが出るので、十分に楽します
- 2.今後、対応ゲームが増えていくことが予想される RealTime Tracing 機能に対応
- 3.HDD 搭載 PC でも GPU が変わるだけでも起動速度が改善
2.短所
- ・外部出力端子の構成が、DisplayPort x 3 ポートと DVI – D、HDMI ポートは、1ポートずつのため、マルチディスプレイ環境の構築する場合はディスプレイ側の入力端子に注意
- ・FINAL FANTASY XV Windows Edition を最高品質などの高負荷でプレイしたい場合は、より高性能の NVIDIA® RTX2080 やロング基盤の製品などを選んだ方が良さそう
2.コストパフォーマンスが高めの「Palit NE62070015P2 – 1062A(GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2)」をチョイス
今回、選んだ GPU は Dospara(ドスパラ)から販売されている「Palit NE62070015P2 – 1062A(GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2)」を選んでみました。
当初は、NVIDIA® GeForce GTX 1070 の GPU を検討していたのですが、約 10,000円程度の価格差で、最新の RealTime Tracing 機能に対応しているということで、今後、最新の機能を試すことができるであろうという安易な理由で選びました。
1.リアルタイムレイトレーシング(RealTime Ray Tracing))機能対応
レイトレーシング(Ray Tracing)は、光子(光線)の動きを追従し、バーチャルな世界で現実と区別のできないようなリアルなものを再現する技術になります。分かりやすくいうならば、人間の目に入ってくる情報を再現しようとするものです。
3.GPU の比較表
Palit NE62070015P2 – 1062A(GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2) | ZOTAC GTX560 SE 1GB | |
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型番 | NE62070015P2 – 1062A | ZT – 50901 – 10M |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 2070 | NVIDIA GeForce GTX 560 SE |
コアクロック |
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746MHz |
CUDA コア | 2,304 ユニット | 288 ユニット |
CUDA コアクロック | – | 1,492MHz |
RAM | GDDR6 8GB | GDDR5 1,024MB |
メモリーインターフェース | – | 192 bit |
メモリークロック | – |
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バスインターフェース | PCI Express 3.0 x16 | PCI Express 2.0 x16 |
ディスプレイ出力端子 |
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補助電源 | 8 pin x 1 | 6 pin x 2 |
サイズ |
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付属品 |
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販売終了 |
なお、NVIDIA® GeForce RTX 2070 の GPU では、SLI 構成ができないので、SLI の構築を検討されている方はご注意ください。
1.ちょっと外部出力端子の使い勝手に難あり
外部出力は、DisplayPort x 3、HDMI x 1、DVI – D x 1 の 5つ。DisplayPort 出力は豊富ではあるものの、マルチディスプレイ環境を構築したい方にとって、DisplayPort 入力の搭載されていないディスプレイが無い場合は、DisplayPort 入力を搭載のディスプレイを用意するか、DisplayPort – HDMI 変換ケーブルを用意する必要が出てきます。
DisplayPort 入力を搭載しているディスプレイになると、低価格帯のモデルではあまり搭載されていることが無いので、コストを抑えたい場合は、下記のような変換ケーブルの利用の方が良さそうです。
HDMI x 2 ポートの方が、ユーザー側にとっては使い勝手が劇的に良くなるのですが・・・
2.ポリカーボネート製の上面とむき出しの基盤
上面は、スケルトン気味のブラックカラー、底面は剥き出しの基盤になっています。また、厚みのあるヒートシンクが基盤部分よりも長く飛び出しています。
デュアルファンと厚みのあるヒートシンクの冷却性能の高さのためか、動作中の駆動音は「ZOTAC GTX560 SE 1GB」との時と比べて、格段に静音性に優れています。
3.おとなしめの白色 LED のみ
補助電源は、8 pin になります。GEFORCE RTX の文字の下あたりに白色 LED が搭載されています。近年の自作 PC では様々な色の LED でイルミネーションのように光らせることが流行っているだけに、光らせたい方などには物足りないと感じるかもしれません。
ちなみに、この数週間後、自作 PC を組み直したときに選んだパーツ類が、側面がガラスの自作ケース、レインボーに発光する M/B(マザーボード)や水冷クーラーと組み合わせることになったため、段々、物足りなくなっていきました・・・。最初は、光らせることに全く興味がなかったのですが、凝り性の方は注意が必要そうです。
4.ベンチマークテスト
ベンチマークスコア測定時の画面サイズは、1,920 x 1080 の Full HD サイズになります。
FINAL FANTASY XV Windows Edition
Palit NE62070015P2 – 1062A(GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2) | ZOTAC GTX560 SE 1GB | |
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高品質 | 7,303 | – |
標準品質 | 9,073 | 1,369 |
FINTAL FANTASY XV のベンチマークテストでは、一気に改善しました。最新のミドルレンジの GPU であれば、高画質でも 10,000 以上ののスコアを叩き出すだろうと思っていたら、高品質でも 7,303 と思ったよりも低めの結果に・・・。
大量のバグや UI などの問題の多いことで話題になった旧 FINAL FANTASY XIV(根性版 FINAL FANTASY XIV)が、発売された時代はハイスペックな PC をシステム条件として要求することがありましたが、あの頃を彷彿とさせるような結果になっています。近年は、その時代のハイエンドスペック PC 性能を要求するコンテンツをあまり見かけることがないなと感じていただけに、ここまで要求されるとは思いませんでした。
なお、今回のスコアはストレージに HDD を利用しているため、SSD になるだけでも多少の改善が見られるかもしれません。
FINAL FANTASY XIV 紅蓮のリベレーター
こちらもベンチマークスコア測定時の画面サイズは、1,920 x 1080 の Full HD サイズになります。また、DirectX11 で測定しました。ただし、NVIDIA® RTX2060 のみ設定をいじったため測定後の表示がカスタムになっています。最高品質をいじったカスタムになっています。
Palit NE62070015P2 – 1062A(GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2) | ZOTAC GTX560 SE 1GB | |
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最高品質 | 12,700 | – |
標準品質 | – | 3,512 |
普段、あまりベンチマークスコアを取らないため、同じ条件で測定し忘れていたりしています。FFXIV では、GTX560 の標準品質の時点で 3,512 と低かったため最高品質での測定は行なっていませんでした。換装後の RTX2070 では最高品質レベルでも 12,700 のスコアを出してくれておりゲーム内でも快適にプレイできるようになりました。
また、副次的な効果にはなりますが GPU ファンの音もかなり静かになりました。
NE62070015P2 – 1062A(GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2)
- 価格:約 57,389円(税込:61,980円)
- チップ:NVIDIA RTX2070
- メモリ容量:8GB
- コアクロック:1,410MHz(ベースクロック)
- 1,620MHz(ブーストクロック)
- 接続:PCI Express 3.0 x16
- 冷却:空冷ファン
- 出力:DisplayPort 1.4 x 3、HDMI 2.0b x 1、Dual – Link DVI – D x 1
- サイズ:幅 235mm
- 奥行 112mm
- 高さ 40mm
- ※ 2スロット占有
- 補助電源:8 pin x 1
関連リンク
- ・Palit NE62070015P2 – 1062A (GeForce RTX2070 8GB Dual Ver.2) |パソコン通販のドスパラ【公式】:https://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_parts.php?bg=1&br=31&sbr=213&ic=456470&lf=2
- ・パソコン(PC)通販のドスパラ【公式】:https://www.dospara.co.jp/
- ・ZOTAC GTX 560 SE 1GB|ZOTAC NVIDIA グラフィックボード GeForce GTX 560|株式会社アスク:https://www.ask-corp.jp/products/zotac/nvidia-graphicsboard/geforce-gtx560/zotac-gtx-560-se-1gb.html
- ・ZOTAC – Mini PCs and GeForce GTX Gaming Graphics Cards|ZOTAC:https://www.zotac.com
- ・FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION を購入 – Microsoft Store ja – JP:https://www.microsoft.com/ja-jp/p/final-fantasy-xv-windows-edition/9nr0n2lz6tc5