OS X 10.8 Mountain Lion

【OS X】OS X Mountain Lion のキーチェーンとは?

トラブルシューティング(macOS、OS X)
0 0
Read Time:1 Minute, 40 Second

OS X 10.8 Mountain Lion

 
 今秋リリース予定の OS X のメジャーアップデートである「OS X 10.9 Mavericks」では、新たに iCloud Keychain という機能が追加されています。Keychain という機能自体は、従来から搭載されている機能でしたが、その機能が iCloud でも利用できるようになったような形になります。それでは、そもそもの Keychain という機能について見ていきましょう。
 

1.Keychain とは?

 
 Mac OS 9 より搭載されたユーザー ID や PW(パスワード)などを登録して一括管理できるシステムです。また、この Keychain の管理を行うユーティリティとして、OS X の中には、Keychain Access(キーチェーンアクセス)という機能が搭載されています。常日頃、コンピュータやインターネット使用時には、複数の ID や PW(パスワード)を作成・管理する必要性が出てくることがあります。この Keychain を利用して、ID や PW(パスワード) を管理・登録させておけば、Web サイトやアプリケーションからの ID と PW(パスワード)の要求される度に、それぞれの ID と PW(パスワード)を入力する必要が無く、マスター PW(パスワード)1つで ID/PW(パスワード)の自動ログインが可能になります。
 

2.コンピュータとは関係のない機密情報管理を行うの秘密メモ機能

 
 また、Keychain には、PW(パスワード)/デジタル証明書/暗号鍵の管理やクレジットカード番号などのコンピュータに関連のない機密情報を管理する秘密メモの機能も持っています。これらの登録された情報は、Keychain 内で暗号化されて保存されるようになっています。さらに、iPhone/iPad などでもお馴染みの iOS デバイスにも複数の PW(パスワード)を一括管理する API である Keychain Services が搭載されています。
 

3.Keychain の歴史

 
 Keychain が初めて登場したのは、1994年にまで遡ります。当時の OS である System 7.5 のオプションとして加えられた PowerTalk に、複数のパスワードなどを一括管理する「鍵束」機能として登搭載されました。ただし、1993年に企業ユーザー向けの OS として販売された「System 7 Pro」には、既に鍵束機能を備えた PowerTalk が搭載されていました。
 
 その後、PowerTalk の開発が中止されましたが、1999年に発売された Mac OS 9 の時に新機能として Keychain がコントロールパネルに再登場しました。それからは、Mac OS X のユーティリティアプリケーション(Keychain Access.app)としてお馴染みの機能として搭載されています。また、Apple が過去に行っていた iCloud の前身にあたる個人向けクラウドサービス「.Mac」では、2005年の Mac OS X 10.4 Tiger の機能の中の「.Mac Sync 環境設定」を実装することによって、同じ Apple ID の Mac 間での Keychain を同期する機能を搭載している時期もありました。Keychain の同期機能は、2008年の「.Mac」から MobileMe へのサービス名称変更が行われてからも続いていましたが、2011年から開始された後継サービスの iCloud では引き継がれずに終了してしまいました。
 
 ※ PowerTalk とは、当時の Apple が提唱していたネットワーク環境である Apple Open Collaboration Environment に準拠したネットワーク機能
 

4.iCloud Keychain

 
 それでは、2013年秋リリース予定の 「OS X 10.9 Mavericks」 から利用できる iCloud Keychain の現状で公開されている主な情報を確認してみましょう。
 

1.PW(パスワード)ジェネレータ

 
 Web サイト用の新しい PW(パスワード)を用意しなければ行けない時などに、PW(パスワード)として推測されにくい固有のオンラインアカウント用 PW(パスワード)を作り出してくれる PW(パスワード)ジェネレータ機能が搭載されています。もちろん、iCloud Keychain 内に保存されるので、覚えておく必要も入力する必要もありません。
 

2.クレジットカードでの支払いもスムーズに!

 
 iCloud Keychain では、クレジットカード情報にも対応するものになっているので、スムーズな支払いが可能になります。もちろん、iCloud Keychain 内に情報を保存してくれるので、お持ちの iPhone や iPad などのデバイス上で、いつでも必要な時に使用することが可能です。
 

3.お持ちの Mac/iPhone/iPad などのすべてのデバイスで!

 
 iCloud Keychain の搭載によって、Web サイトのユーザー名や PW(パスワード)をお持ちの iPhone や iPad などの承認したデバイス上にも保存することが可能になります。もちろん、重要な PW(パスワード)は堅牢な 256 bit の AES で暗号化して保護されており、それぞれのデバイスで最新の状態に保ってくれますので、自動的にいつでもどこでもその情報を入力することが可能になります。
 

関連リンク

 

 


 

Happy
Happy
0 %
Sad
Sad
0 %
Excited
Excited
0 %
Sleepy
Sleepy
0 %
Angry
Angry
0 %
Surprise
Surprise
0 %

Average Rating

5 Star
0%
4 Star
0%
3 Star
0%
2 Star
0%
1 Star
0%

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください