Meze RAI PENTA

【レビュー】ターコイズブルーの美しきイヤフォン「RAI PENTA」を試してみた。

レビュー
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Meze Audio からリリースされたフラッグシップイヤフォン「RAI PENTA」を 1 週間ほど試聴する機会が得られたのでレビューしていこうと思います。

琴鳥をモチーフにした美しいロゴが印象的な Meze Audio は、ルーマニアを拠点としたオーディオメーカー。同社の中でも代表的な製品といえば、「99 Classics」でしょう。残念ながら取扱店が少ない上に北海道のような地方になると試聴環境が少ないため、その魅力が伝わらず知名度も得られていないなと感じるメーカーだと思います。

今でも地下鉄(札幌)で「99 Classics」を着けながら移動していた時の異形なものを見るような人の目は忘れません。

前置きはともかく、「RAI PENTA」へ話を戻しましょう。

なお、今回のレビューでは 4 人の意見をもとに構成されたものになります。

ドライバー構成は、名前にもある通り合計 5 つ。カスタム BA(バランスド・アーマチュア)ドライバー x 4(中域 x 2、高域 x 2)+ DD(ダイナミック・ドライバー)x 1(低域)となっています。

「RAI PENTA」まとめ

Meze RAI PENTA
Meze RAI PENTA
良かった点
  • Meze Audio らしい Vo.(ヴォーカル)や Gt.(ギター)などの中高域を得意とするサウンド
  • ・ターコイズブルーの美しいハウジングは、サラッとした質感で手触りも良く耳に入れた時にも自然に馴染む
  • ・スマートフォン(iPhone、Android)でも十分に鳴らすことのできるように設計
気になった点
  • ・低域表現では、試聴するジャンルやアーティスト、楽曲などによっては物足りなさを感じる

1.絶妙なシャープさを醸し出す高域表現

試聴する楽曲によって顕著に異なる感想の出てきそうなシャープさの感じる高域表現。メインで試聴していた筆者はハイハットやライドシンバル、クラッシュシンバルなどの金物のサウンドが耳に刺さるというところまではいかないギリギリの所を攻めてくる感じでした。ただし、試聴していて気づいたのが押尾コータローのような独特なアコースティックギターのストローク奏法などになると耳に刺さると感じることがありましたね。

一方の Q – G 氏は、試聴する楽曲によるものの金属を叩いたような高音域が刺さることがあったとのこと。また、Sena さんもシャリつきは感じていたようなので高域表現に敏感な女性の方が、気になるかもしれません。

2.中域

「RAI PENTA」でも、Meze Audio が中域表現を得意としていることが伺えます。

Vo.(ヴォーカル)や Gt.(ギター)などが前に出てきてくれるので歌モノなどを好む方には活躍してくれると思います。特に秀逸だなと感じたのは女性 Vo.(ヴォーカル)の艶やかさと伸びやクリーントーンにコーラスを効かせたような Gt.(ギター)サウンドには引き込まれるような魅力を感じました。

ギターサウンドの観点で考えると創業者の Antonio 氏がストラトキャスターを弾くことからもハムバッカーのようなパワーのあるレスポール系の PU(ピックアップ)よりもストラトキャスターやテレキャスターのようなシングル PU(ピックアップ)系のギターの方が相性が良いのかもしれません。また、エフェクターも深く歪ませたディストーションサウンドやダーティーな歪み系のサウンドよりもクランチ気味にドライブされたカッティングなどのサウンドの方が活き活きと表現してくれそうな気がします。

3.低域

低域は、ウォーキング Ba.(ベース)のように主張の強いサウンドでもやわらかく支えるように鳴っている印象です。一方で起伏が少なく、平坦にも感じることもありクラシックなどのジャンルやグルーヴ感の強いアーティスト、楽曲などによっては物足りなさを感じることがあるかもしれません。

4.奥行き表現を得意とした音場

音場は、左右の広がりは決して広い印象を受けませんが、奥行き感では表現力の豊かさが感じ取れます。これは、前述でも述べた「押尾コータロー」ならではの叩き系のギター奏法でボディーを叩いた時のカホンのような空間表現をしっかり余韻を残して聴かせてくれてました。

5.遮音性

標準シリコンイヤーピース利用環境で感じたのは少し浅めに感じたので遮音性という面でユニバーサル IEM の中では低めな印象です。特に徒歩通勤している際に周りの車のエンジン音や空気を切る音が入ってきていました。

付属イヤーピースには、シリコン以外にダブルフランジとコンプライが付属しているので遮音性を高めるにはコンプライを選んで遮音性を高めるという手もありそうですね。ただし、若干、音に篭りが感じられるようになってくると思うので「RAI PENTA」の良さが失われるかもしれません。

ノズル口径が標準の M コアサイズなので、自分に合うイヤーピースを探すことで、より楽しむというのも手かなと思います。むしろ、この価格帯のイヤフォンにまでなってくると、ぜひ、イヤーピースで遊んでいただきたいです。

6.デザインと装着感

Meze RAI PENTA
Meze RAI PENTA
Meze RAI PENTA
Meze RAI PENTA

アルミ削り出しのハウジングは、アルマイト処理の行われた美しいターコイズブルー。金属なのでひんやりとしていますが、サラッとした質感で手触りも良いので耳に入れた時にもやわらかく自然に耳に馴染む印象です。

7.余談

ほとんど語られている所を見ないですが、「Meze Empyrean」とともに、「RAI PENTA」が初めて参考展示された時に Antonio Meze 氏に製品名の由来を聞いたことがあるのでご紹介しておきます。

「Empyrean」には英語で「天国」や「至高の」というような意味合いがあり、彼の敬愛するアーティスト「John Fruscsiante(ジョン・フルシアンテ)」のアルバム「The Empyrean」から付けたとのことでした。

そして、同時に参考出展されていた「RAI」にも同様の意味合いがあり、ルーマニア語ということでした。

Meze Audio は参考出展されても実際にリリースされるまでにかなりの時間が経過していると感じるかたも多いはず。これは、Antonio 氏自身が、納得がいかない限りはリリースしないとの方針でいこだわり抜いていることによるもの。「RAI」も名前に負けないだけの最上級のユーザー体験を届けてくれるイヤフォンだと思います。

おすすめ度:[star rate=”4.0″]

Meze RAI PENTA

Meze RAI PENTA
Meze RAI PENTA
  • 価格:128,000円(税込)
  • ドライバー:カスタム BA(バランスド・アーマチュア)ドライバー x 4
  •        DD(ダイナミックドライバー)x 1
  • 再生周波数:4Hz 〜 45kHz
  • 入力感度:110dB SPL/1mW
  • インピーダンス:20Ω
  • 歪み率:0.1% 以下
  • 保証期間:2年
  • 付属品:銀メッキ加工 3.5mm プラグ MMCX ケーブル
  •     Meze Audio メタルロゴ入り EVA 製保護ケース、3.5mm → 6.3mm 変換ケーブル
  •     イヤーピース(シリコン x 4、ダブルフランジ x 3、コンプライフォーム x 1)
  •     航空機用 2 pin 変換アダプター、クリーニングブラシ

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