【Mac App】「Kaspersky 2015 マルチプラットフォーム」の使い心地
- 2014/12/13
ロシアのセキュリティソフトメーカー Kaspersky の最新版「Kaspersky 2015」を利用してみました。今回は、その使用感などを含めたレビューを行いたいと思います。
なお、実行環境は下記環境になります。
1.MacBook Pro with Retina Display(Late, 2013) CTO モデル
- OS:OS X 10.9.5 Mavericks(13F34)
- CPU:Intel Core i7 4960HQ 2.6GHz(Haswell)
- RAM:16GB 1,600MHz DDR3
- GPU:NVIDIA GeForce GT 750M 2048MB
- ストレージ容量:1TB
セキュリティソフトメーカーとしては、新興メーカーに当たるため日本での知名度が若干低めとなりますが、Kaspersky 2015は第三者機関「AV – Comparatives」の評価で 2013年にウィルス対策ソフト 22製品対象のテストで、最高評価をもらっています。また、年間最優秀製品賞を単独で受賞した製品です。
ちなみに、ロシアのメーカーというだけあって、2014年のソチ五輪での情報セキュリティを担当しており、様々なサイバー攻撃を 100% 阻止したという経歴も持っています。そのケースには、ソチ五輪組織委員会の職場として潜入した犯罪者に内部からハッカーソフト等をインストールされり、金銭目的で財務部門のコンピューターに不正送金するトロイの木馬の感染したり、保護対象に入っていなかったコンピューターがボットネットに感染したケースがあったとのことです。しかし、Kaspersky によって、ウイルス検知や不正動作のブロックなどで被害はでなかったとのこと。
OS X 向けの Kaspersky は、上記のような製品イメージと同じグリーンの画面になります。ちなみに、Windows 版と比較すると、よりシンプルな UI の印象です。
虫眼鏡のマークをクリックすると手動でスキャンを選択可能です。また、基本的に 1時間ごとに自動的に更新を行いますが、虫眼鏡マークの上の矢印の回転マークをクリックする事で手動アップデートも可能です。
また、緑色のスフィアのような部分をクリックすると現在の Mac のセキュリティのステータスを表示してくれます。ただ、基本的に Kaspersky は他社製品と比較してマルウェア検知能力がかなり高いです。一例をあげれば、Skype の友人から突然ファイル転送されてきた際に「トロイの木馬」を、検出してくれたことで感染せずに済みました。ちなみに、その友人は他社製のセキュリティソフトを利用していたようです。
Kaspersky 2015 では、機能面の強化も行われておりウィルスに改ざんされた場合でもロールバックする事でシステムファイルやレジストリを元に戻してくれる「システムウォッチャー」機能が写真や文書ファイルに対応しました。さらに、近年被害の増加傾向にある「ネット決済保護」機能やクリップボード内のデータの不正取得の防止やフィッシングサイトの検知能力も強化されています。
2.新機能
OS X 版での新機能は含まれませんが、Windows 版では、遠隔操作での悪用を防ぐ「Web カメラのぞき見防止」機能や暗号化強度を診断する「無線 LAN 安全診断」機能などが特徴となっています。
3.CPU 使用率
待機時の CPU 使用率をチェックしてみると、0.2% 程でした。常駐ソフトになるため、使用率には若干の上下がありますが負荷自体はかなり低いと思います。特に動作中に Photoshop や Illustlator などの Adobe 製品のような負荷の高いものを利用していても支障はありません。
4.メモリ使用率
メモリ使用率は、常駐時でも 7MB 程度となっていました。16GB のモデルのため、メモリの心配をすることなどは Adobeなどのアプリケーション使用時くらいですが、通常販売されている 4GB モデルの MacBook Air などでも十分すぎるほどだと言えます。近年のモデルの Mac や Windows などは最低でも 2GB 程度のメモリは搭載しているので日常生活で Web や動画の閲覧程度の利用なら心配する必要がありません。
5.第三者機関「AV – Comparatives Performance Test 2014」
AV – C Score | PC Mark Score | Total | Impact Score | |
---|---|---|---|---|
Kaspersku Lab | 90 | 97.7 | 187.7 | 2.3 |
2014年の第三者機関「AV – Comparatives Performance Test 2014」でも「Kaspersky」 は、ADVANCED+ の三ツ星を獲得しています。
6.危険サイト診断がクラッシュ
インストールしてしばらくの間は、ブラウザ内のアドオンである「危険サイト診断」がクラッシュすることが良くありました。ところが、最近は発生していないのでおそらく改善されたのではと思います。再起動すればいいだけとはいえ、作業中などにクラッシュされると邪魔されるようなものなので、この点は減点ポイントと言えると思います。
7.総括
他社製セキュリティソフト比較してもかなりパフォーマンスも安定してます。なによりも一番肝心なセキュリティ面では他社製と比較してもかなり強力なので、安心して Web 閲覧もできます。また、全てのパッケージがマルチプラットフォームなので、Windows
、Android にも対応しているのでセキュリティ対策で悩んでいる方にも選びやすさがあると思います。ただ、現状では iOS はパッケージに入っていないです。もしかすると・・・今後は対応されて行くかもしれません。セキュリティソフトで悩んでいる方には、ぜひオススメしたい製品です。
なお、各パッケージの価格は以下の表を参考にしてください。iWorm などのマルウェアの出現率も増えており Windows だけでなく Mac もセキュリティの強化の必要性が上がっています。ぜひ、セキュリティソフトの導入を行っておきましょう。
2.Kaspersky パッケージ版 価格
1年1台 | 4,860円 |
---|---|
3年1台 | 9,720円 |
1年5台 | 6,080円 |
3年5台 | 12,960円 |
2.Kaspersky ダウンロード版 価格
1年1台 | 3,980円 |
---|---|
2年1台 | 6,480円 |
3年1台 | 8,480円 |
1年5台 | 4,980円 |
2年5台 | 8,800円 |
3年5台 | 11,800円 |
1年プレミアライセンス | 6,980円 |
2年プレミアライセンス | 10.800円 |
3年プレミアライセンス | 13,800円 |
カスペルスキー 2015
- 対応 OS:OS X 10.9 Mavericks
- OS X 10.8 Mountain Lion
- OS X 10.7 Lion
- OS X 10.6 Snow Leopard
- ※ OS X 10.10 Yosemite 対応予定
- Windows 8.1
- (Windows 8.1、Windows 8.1 Pro、Windows 8.1 Enterprise)
- Windows 8
- (Windows 8、Windows 8 Pro、Windows 8 Enterprise)
- Windows 7 Service Pack 1 以上
- (Windows 7 Starter、Windows Home Basic、Windows 7 Home Premium、Windows Professional、Windows Ultimate)
- Windows Vista Service Pack 1 以上
- (Windows Vista Home Basic、Windows Vista Home Premium、Windows Vista Business、Windows Vista Enterprise、Windows Vista Ultimate)
- Windows XP
- (Windows XP Home Edition、Windows XP Professional)
- ※ 32 bit 版:Service Pack 3 以上
- 64 bit 版:Service Pack 2 以上
- Android 2.3、Android 3.0、Android 3.1、Android 3.2、Android 4.0、Android 4.1、Android 4.2、Android 4.3、Android 4.4
- リリース:2014年10月9日
- CPU;1GHz 以上
- メモリ:2GB 以上(OS X)
- 2GB 以上(64 bit 版)
- 1GB 以上(32 bit 版)
- 512MB 以上(Windows XP)
- 65MB 以上のメインメモリの空き容量(Android)
- HDD 空き容量:350MB 以上(OS X)
- 480MB 以上(Windows)
- 対応通信キャリア(スマートフォン):au、docomo、SoftBank、E-mobile 対応(Android)
- (タブレット):Wi-Fi 接続可能であれば、キャリアに関係なく利用可能(Android)
- ディスプレイ解像度:340 × 480 以上(Android)
- その他;マルチユーザー環境では利用できません(Android)
- Android 4.4(KitKat)では下記の SMS 関連機能は利用できません。
- ※ プライバシー保護機能のうち、SMS の保護
- 着信拒否のうち、SMS の拒否
- 危険サイトブロックのうち、SNS 内のリンクチェック
- ※ Android 4.4(KitKat)を利用の場合、バッテリー消費が速くなる場合があります。
- 動作制限の詳細については、こちらをご確認ください。
- その他:インターネット接続環境(OS X)
- インターネット接続環境(Windows)
- Microsoft Internet Explorer 8 以上(Windows)
- Microsoft Windows インストーラー 3.0(Windows)
- Microsoft .Net Framework 4(Windows)
- インターネット接続環境(Android)
- Intel プロセッサ搭載デバイスでは動作しません。(Android)
- 本製品の盗難対策、プライバシー保護機能を利用にするには、メールアドレスの登録およびマイカスペルスキーアカウントの作成が必要となります。(Android)
- SMS 経由でリモート操作する場合、ご契約の通信プランに応じたデータ通信量が課金されます。また、一部機能(GPS 追跡および SIM 監視)では国際 SMS の送信が発生します。(Android)
- 通話/SMS のフィルタリング、プライバシー保護機能、SIM 監視、SMS 保護を使用するには SIM カードが装着されている必要があります。(Android)
関連リンク
- カスペルスキー 2015 マルチプラットフォーム セキュリティ製品情報|カスペルスキー:http://home.kaspersky.co.jp/store/kasperjp/ja_JP/pd/productID.306309800/ThemeID.37143200/?cid=corp_cons_kmps15_kmps15